平成10年度
優秀畜産表彰等事業優良事例推薦事例
(全国優良畜産経営管理技術発表会)



消費者との対面販売を主体に
実践した採卵鶏経営




池端 武一

635−0822
奈良県北葛城郡広陵町平尾698−2
電話番号(0745)55−0583




池端氏の経営は市街地で周囲を建築物で囲まれた状況にありながら、細かい所まで目の行き届いた管理と絶えず鶏の健康に留意しつつ、鶏卵販売を通して消費者との積極的な交流に努ています。





消費者と対面販売の実施

池端氏は店舗販売、特に消費者との対面販売を重要視し、消費者にとって生産者の顔が見える事を常に念頭に置くと共に、消費者の意見を飼養管理、鶏卵販売に反映させるべく努力しています。

また、単に消費者の意見を飼養管理面に生かすだけでなく、生鮮食料品としての鶏卵の知識や、賞味期限の説明など消費者への鶏卵消費への普及をも行なっています。

細かい所まで目の行き届いた管理経営開始時から毎日産卵量の記録、および鶏舎全体の生産技術の把握に努め常に生産技術の維持・向上に努力してきました。





低コスト生産と労働力配分

建物、機械の保守を日頃より行ない耐用年数を延ばす努力をすると共に過剰投資を極力避けておられます。
また、労働力については家族間での作業の分担化がはっきり行なれています。





経営の推移

年次 経営および活動の推移
昭和40年 本人退職後、就農。
昭和51年 普及所主催の養鶏研究会にて、経営技術の修練を図る。
昭和55年 庭先販売の充実化。
環境保全の為、鶏糞の処理化。
平成 2年 パソコンによる生産技術の集計を行なう。
平成 6年 赤玉鶏の導入。
特殊卵の生産及び販売。






対面販売の充足

経営開始当初より自家販売、主に対面販売を主な販売手段として行ない、近隣の住民と鶏卵の庭先販売を通じコミュニケーションを図ってきましたが、より積極的に対面販売を行う目的で、昭和55年に県内では珍しい試みとして鶏卵販売専用の店舗を建設し、新鮮・安心・安全な赤玉卵の生産と供給を心掛け顧客から喜ばれています。



特殊卵の生産について

経営の安定を図る目的で、平成6年より赤玉鶏の導入を行ない、また、広域的な生産者グループを結成してミネラル成分を強化した 美人たまご の生産、販売を同年9月より開始しています。

このグループは単に特殊卵の生産・販売に留まらず、定期的に集会を持ちより消費者に多く知ってもらうための販売宣伝方法の模索や消費者に喜んでもらうための生産・経営技術向上のために努力しています。






取り組みを支えた外部支援

管轄の農業改良普及センターの養鶏研究会員に若年より所属し、定例会で経営及び生産技術の検討を行いお互いに技術の研攅の励んだことは現在の鶏の飼養管理技術に大きなプラスとなっています。

また、近隣地域の生産者と経営生産の意見交換の場を共にすることにより広く迅速な情報収集や経営感覚の研攅および地域仲間との連携を密になるように常に努力しています。




平成10年度全国優良畜産経営管理技術発表会において優良賞受賞



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